フェアトレードお店紹介 沖縄編

風の見える茶話屋 風の里

代表:高江洲あやの
〒901-1412 沖縄県島尻郡佐敷町字新里129
Tel 098-947-1187 Fax 098-947-1237

 那覇空港から南東へ十数キロ。青い海を見下ろす丘の上にある「風の里」。色とりどりのガラスや草木で飾られた階段を上がると、2階がカフェ、3階がフェアトレードショップです。代表の高江洲あやのさんは、1997年新たな軍事基地建設に反対する意思表示として地元2紙の新聞に全面意見広告を出し、ジュゴンを守るための運動をスタートさせました。
 そして、より多くの人に伝えやすい情報発信の場として喫茶店を開き、フェアトレードの商品もコーヒー・紅茶・ココアなどの食材を中心に少々取り扱っていました。
 しかし、ベトナム戦争で悲惨な結果を生んだ枯葉剤が、インドの綿花畑で大量に使われ続けていることに衝撃を受け、オーガニックコットンを始めとした衣類の販売までも手がける本格的フェアトレードショップをスタートさせました。2003年3月のことです。
 「今、私達が直面している重要な課題、平和・人権・環境の問題で、わたしが無理なく取り組める手段としてフェアトレードがありました。日常生活の中から、小さくても確実に何かが変わっていくような、人との関わりを創っていく事が大切だと思っているので、相手の関心に合わせて解りやすくしっかり伝えることができる、お店の利点を最大限に活かしていきます」と言う高江洲さん。揺れる椰子の葉、視界一杯に広がる海、窓から入る心地よい風、優しい音楽・・・。いつまでも過ごしたくなるこの空間を、あなたも訪れてみませんか。


未来を共に担い平和を作り出す空間 沖縄ぎのわんセミナーハウス

館長:妹尾正和
〒901-2213 沖縄県宜野湾市志真志4-24-7
Tel 098-898-4361 Fax 098-897-6963

 平和運動のひとつとして、また地域の人々への奉仕、宣教を目的として日本キリスト教団が18年前に作ったコミュニティスペースです。各種カルチャープログラムに加え、沖縄の歴史、戦争体験、平和運動、基地、環境、女性、沖縄経済など様々なテーマについてフィールドワークも行なっています。壕(がま)や米軍基地の見学、沖縄の人々との交流をしながら、平和について考えています。
 また、フィリピンで女性たちに洋裁指導をするNGOのサポートをしています。「同じ米軍の基地を持つフィリピンの抱える問題は沖縄と重なるので他人事とは思えません。もっとアジアの仲間と繋がって、沖縄から平和を作り出していくのが願いです。悲惨な沖縄戦を経験し、その後も不利益を被った沖縄からフェアトレードを発信することは、とても意味があることだと思います」と館長の妹尾(せのお)正和さん。
 物販コーナーには、平和や沖縄に関する本と一緒にフェアトレード商品が並んでいます。フェアトレードの商品を置くことで来館する人の層が広がりました。
 また、併設のレストラン・ロアジスでは、ネパリのスパイスを使った森のきのこカレーや、ヒマラヤンワールドコーヒー、紅茶も楽しめます。「ベジタブルマサラのパンチフルナの絶妙な香りがポイントです」と厨房で腕をふるう禰覇(ねは)さん。これからも、人が集うこの空間からフェアトレードを通じて平和へのメッセージが発信されます。


島の人も観光客もくつろげる店 みなと食堂(バナナ・リーフ)

代表:前盛紀子
〒907-1801 沖縄県八重山郡与那国町与那国4022-32
Tel 0980-87-2612

 沖縄本島から遠く離れた人口1600人の日本最西端の島。ここにもフェアトレードで繋がる人がいてくれたことのうれしさに、初めてお会いしたようには感じませんでした。その前盛紀子さんの人生は、6年前与那国島の民宿アルバイトに応募したことから大きく変わりました。そこで出会った島の男性と結婚して住み着いてしまったのです。佐世保出身の紀子さんはリズムの違う沖縄の暮らし、しかも、映画館もデパートも、娯楽施設など何にもない離島での暮らしに初めはとまどったものの、今ではすっかり島の女性になりきり、夫も驚くほど島の人々の情報にも詳しくなりました。            そして昨年8月、しばらく閉めていたみなと食堂を製麺所も経営する義母から受け継ぎ再開しました。佐世保の自然食品店で働いていた頃フェアトレードショップのパオさんと出会い、共感していたので、メニューに与那国ソバの他、ネパリ・バザーロのスパイスを使ったカレーも加え、好評を得ています。そのスパイスやコーヒー、紅茶、雑貨も並べて販売しています。オーガニック、フェアトレードにこだわり、食堂で出す料理も家庭料理の延長と考え、自分や家族が安心して食べられる食材で作ったものだけを提供し、誰もがほっとくつろげるフリースペースのような場所を目指しています。紀子さんは「無理をせずに自分らしく生きたい。店も長く継続したいから、育児と仕事のバランスを図りつつやっていきたい」と、穏やかな笑顔で語ってくださいました。
 店を閉めてから車で島を一周案内していただき、八重山の植物で染めをして伝統の織物を受け継ぐ人たち、陶芸作家、爽やかで美しい人々や風景と出会えました。
 「これからおにぎり弁当を作って浜辺に行って、家族皆で遊びながら食べるのよ」とうれしそうに話す紀子さんに、なんと豊かな暮らしだろうと感じました。


大自然のなかでフェアトレード しゃし・くま〜る

代表:常盤智子
〒905-1200 名護市源河(げんか)2523-5 通称オーシッタイ
Tel 0980-55-8360

 緑、緑、緑、行けども行けどもそれは森の中。沖縄北部の湿地帯、通称オーシッタイ。見たことの無いような南国の木々のトンネルを通り抜けると、こんもり木に囲まれたかわいらしい手作りの喫茶店「しゃし・くま〜る」があります。
 店内では江戸から昭和初期にかけての陶器・時計・雑貨などの骨董品や西洋雑貨、手作りもんぺ、そしてネパリのフェアトレード商品が、木の香りに包まれて並んでいます。沖縄で一番きれいな川、源河川の水を使ったコーヒーや紅茶は抜群のおいしさ。庭で育った無農薬の野菜はサラダでどうぞ。ネパリのスパイスを使ったハーブのカレー(祝日のみ)も楽しめます。庭ではオレンジ、コーヒーも植えられていて、ゆったりと大自然を満喫できます。 
 常盤智子さんと知裕さんは、1996年にオーシッタイの大自然に一目ぼれし移り住みました。家は大工さんに教えてもらいながら自分で建てました。山は海に比べ落ち着きがあるような気がしたそうです。きれいな空気、あふれる緑、美味しい水とともに静かな時間が過ごせます。大自然の中で生きていくのは、台風など大変なこともありますが、とても気に入っています。
 お店は生活の糧として始めました。森の中でプライベートな時間を大切にしながら、のんびりとやりたい、というのがお二人の願いでもあります。フェアトレードとの出会いは、ある雑誌でネパリ・バザーロの記事を見たことでした。理屈ではなく、肩肘張らないで、本当に気に入ったものを皆さんにご紹介しています。
 しゃし・くま〜るとは、インドの言葉で「月の息子」という意味です。ここから見える月はとても美しく、気持ちが洗われます。大自然のなかでゆっくりと時間を過ごし、緑の放つエネルギーを感じてみませんか?


沖縄の豊かな自然にふれよう ちゅらさ石けん工房

代表:仲西美佐子
〒904-0411 沖縄県国頭郡恩納村恩納6486
Tel 098-966-2441 携帯:090-1946-0147(仲西)

 沖縄恩納村の海岸道路沿いのちょっと気になるユニークな建物がちゅらさ石けん工房です。オーナーの仲西美佐子さん(沖縄名かまどぅさん)は自然の大切さを伝えたいと30年有機農業をしてこられましたが、なかなかそれだけでは広がらない、とエコロジカルな暮らし体験を提供するようになりました。草木染めや布織りなど四季折々の体験コースがある中で、今回は沖縄そばづくりと糸紡ぎを体験させていただきました。
 そば打ちは、薪を燃やした灰汁を薄力粉に加えてよくこねていきます。薪を燃やした灰というのがポイントです。この灰は畑の肥料、料理、物を洗う(せっけん)、焼き物の釉薬などにも使われますが、ごみ焼却炉の灰は使えない毒物になってしまいます。再生可能な物(薪)を使い再利用(灰を利用)することで、少しでも化石エネルギーの使用を減らしたいのです。そばを打つだけで環境問題まで考えられるすばらしい体験コースです。自分で打ったそばの味は格別でした。
 糸紡ぎはちゅらささんの畑で取れた綿花を使います。人とおしゃべりしながらの綿花の種取り作業は機械作業では得られない時間です。種を取ったら紡いでいきます。お手本を見ていると簡単そうなのに、いざやってみるととても難しく、糸が切れずに勝手に伸びていくような仲西さんの手付きはまるで魔法のようでした。
 ここではネパリのヘナを購入できます。生き方にこだわった仲西さんがフェアトレードにも共感し、その質を認めて勧めています。宿泊施設やティールームもあるのでぜひゆったりと自然の大切さを肌で感じてください。


Lifestyles Of Health And Sustainability
フェアトレード&カフェ LOHAS(ロハス)

代表:大城あけみ
〒900-0026
沖縄県那覇市奥武山26-24 奥武山マンション101号
Tel&Fax:098-859-1923

 「沖縄の人にもっとフェアトレードを知ってもらいたい」と大城あけみさんは学生の頃からの夢だったフェアトレードショップを2004年6月にオープンしました。以前アジアを旅して、路上でお金をせがむ ストリートチルドレンにお金を渡すことに強く抵抗を感じ、何か出来ないかとずっと考えていました。そんなときフェアトレードに出会い、お店を作ろうと決心しました。3年前にネパリ・バザーロで1ヶ月研修をして、フェアトレードの現場を肌で感じました。今年の「世界フェアトレード・デイin沖縄」ではネパリに協力、奔走しました。
「沖縄は基地経済に依存しています。また途上国と言われる地域では先進国のODAが入り、結果的にお金は権力のある中央へ流れてしまう。沖縄にとっても、途上国と言われる地域にとっても、自立が大きなテーマだと思います。だから沖縄の人にフェアトレードの商品とメッセージを伝えて、もっと元気になって欲しいと願っています」と語る大城さん。おおらかで、内に秘める熱いものがひしひしと伝わってきます。
カフェでは、ネパリのコーヒーや、ハーブと泡盛で作ったカクテル等も楽しんで頂けます。そのうちカフェをオープンスタイルにしようと考えているとのこと。なんだかおもしろい人がたくさん集まってきそうな雰囲気でいっぱいです。

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