セラピーバスケット

アメリカの先住民チェロキー族に伝わっている、癒しの小さなかごがあります。彼らは悩みがあると森の中に入り、材料を採ってヒーリングバスケットを作ります。その作るプロセス自体が、自分自身を癒すことになり、できあがる頃には悩みが解決しているそうです。
 佃さんのアイディアで、そのかごの片方に穴を開けたのが、「セラピーバスケット」です。ぜひそこに悩みを打ち明けてみてください。悩んでいる人は、人に相談できないことが一番辛く、そこから病気になったりします。きっとこのセラピーバスケットが、あなたの悩みを聞き、心を癒してくれることでしょう。
 技術指導の際、この話はネパールの生産者にも伝えました。作る時に穴が大きくなる人は大きな悩みがあるのだと言うと、皆大笑いしていました。穴の大きさも、全体の大きさも、色の配置も、作る人によって一つひとつ違うのがセラピーバスケットの特徴です。ネパールにある素材で、彼女達のしっかりした技術で、本当に手間をかけて、丁寧に作られています。ぜひ一度、手にしてみてください。


セージのほうき

 昔から飛騨高山の日常生活で、わらを束ねて使っていたものをかわいくアレンジしました。いろいろな素材で作ってみましたが、ネパールに自生する「セージ」というハーブが一番適していました。色も美しく、ネパールは本当に自然素材の宝庫です。
 生産者に教えると、想像以上に色のセンスが良くてびっくりしました。マクラメ編みが得意なリヌーさんは、持ち手の糸の始末がとても上手でした。ビシュヌさんは、始めは上手くいかなかったのですが、教えるとすぐに上達しました。彼女は村の生活が厳しく治安も悪くなったので、逃げるように村から出てきたそうです。今までとは言葉も環境も違う中、戸惑いながらも自分の大切な子どもを守るため、必死で頑張っています。
 お部屋に飾ってインテリアとしてもかわいらしく、実用性にも優れたセージのほうき。作り手の想いが込められた手仕事の道具を使うと、いつものお掃除が何倍も楽しくなります。

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