福祉関係のお店紹介


障害者の生きがいを創造する  手作り品の店 朋

〒248-0011 神奈川県鎌倉市扇が谷1-7-7
п彦AX:0467-22-0802



こんにちは!鎌倉のいっぱいの自然の中にある「手づくり品の店・朋(とも)」です。障害のある人たちが作っている製品をボランティアの手で販売していこうと、21年前に出来たお店です。お店番やバザーへの出張販売など、今もボランティアが活躍しています。にぎやかなお店には、陶芸品、手芸品、紙漉き製品、木工品、石けん類からアクセサリー、鎌倉散策のお腹を満たすクッキー、パン、ジャム、おせんべい、農産物といろいろな商品があります。また、フェアトレードの商品もしっかり並んでいますよ。観光に来たお客さんはもちろん、地域の人たちにも愛されるお店をめざしています!
 今「朋」のお店で商品を売る側として福祉作業所と関わっていたり、以前障害のある人とクッキーを作る仕事をしていた経験から、「福祉」と「フェアトレード」にはとても共通するところが多く、これからの活動でも、共に歩む中に大きな可能性を秘めていると思います。
 ネパリ・バザーロの活動の様子を知るようになって、国内の福祉と同じだと思うところがあったり、逆にこのやり方を学びたい!!と思うことが多くなりました。クッキー作りを粉の計量から焼き上げるまで携わっていくことで、達成感や売れた時の喜びなどを感じ、元気に仕事に取り組むようになった障害のある男性と、ネパールで自分の仕事を始めたことで家庭でも自信を持って生活できるようになった女性たちの姿が重なります。自信をもてる仕事をし、自立をめざすその思いは「福祉」も「フェアトレード」も共通なんですね。またネパールでいかにカタログに載せるような素敵な小物を考えだすとか、ひとつの商品に多くの人が関われるよう刺繍やパッチワークなどいくつかの工程を発案するなど、いかに一人ひとりに関わってもらうかという仕事作りが福祉作業所と同じなのです!よく私たちの研修会のテーマにあがる、売れる商品作り(売れなければお給料につながりません)では、ネパリ・バザーロの商品化や流通へのノウハウなどもぜひ学びたいです。
 2005年9月17日には、福祉関係者を集め、「朋」の主催で「フェアトレードとのコラボレーション」という研修会を開催し、ネパリ・バザーロにもご協力を頂きました。まだフェアトレードを知る第一歩くらいですが、これからも研修の機会を作り、障害のあるなしや国境を越えて、福祉関係者とフェアトレード団体が共に秘めている可能性を模索していきたいと思います。
                        (斉田聖子)

焼きたてパンとフェアトレードのお店  小麦の家

〒194-0013 東京都町田市原町田5-4-19コメット会館
пF042-727-7305 FAX:042-727-7399


手づくりパンの店「小麦の家」は、JR町田駅から徒歩10分ほどのところにあります。通りに面した店内には、たくさんの商品があります。お店に立ち寄った際にぜひ味わってほしい、全粒粉を使ったパン、みそパン、小福パン、げんこつパンなど、日替わりの手作り、焼きたての美味しいパンやお菓子。ネパールやバングラデシュで作られたフェアトレードの手工芸品、同じ法人の他の施設の陶芸作品など、心のこもったぬくもりある商品が充実しています。
 「小麦の家」では、精神的な障がいのある人達が、パンやお菓子の製造・販売、手工芸品の販売、独自の交流企画イベントなどの活動を通じて、生活するために必要な技術や社会性を身につけることを目的としており、ここを社会復帰のスタートの場所としています。市街地にあることから、地域の人々との交流の場、情報発信スペースになることも願っています。
 「ここに来る人は、それぞれに違った事情があります。誰にも悩みはあって、その中で皆必死に生きていますよね。仕事をしている中で、自主性を尊重しながら手伝っていく難しさを感じることもありますが、それ以上にメンバーと接することで自分自身が学ぶことが本当にたくさんあります。生きがいを持って働く大切さを感じています。私はどんな人も、それぞれの個性があっていいと思います。ですから、違う生き方を認められる社会を創っていきたいですね」と、スタッフの方のお話を伺い、国は違っても人としてフェアな関係を築き、お互いの生き方を認め合っていくというフェアトレード的な生き方に通ずるものを強く感じました。
 それぞれが自分なりの生き方を見つけていける場、様々な人が交流する場、どんな人も助け合いながら社会に復帰していける場を提案する、小麦の家。いきいきとした明るい表情からは、楽しい雰囲気が伝わってきます。メンバーの皆さんの笑顔に会えるお店へ、美味しい手作りパンやネパールのオーガニック紅茶などをお買い物しにいらしてみませんか? (ネパリ・バザーロスタッフ 長部愛)

自家製天然酵母パンとオーガニック珈琲の店  ゆいまーる生活館

〒192-0075 東京都八王子市南新町17-5田村ビル1階
пF0426-26-2296 FAX:0426-26-2307


こんにちは。ゆいまーる生活館は、東京の郊外JR八王子駅北口から西に15分ほど歩いた住宅地の一角にあります。
 自分たちの作ったモノを、直接地域の人たちに手渡したい。そんな思いでオープンして、あっという間にもう6年が過ぎました。

■バリアフリー・・・・誰もが利用しやすい店作りを心掛けています。段差をなくしトイレも広く取りましたので、車椅子の人も安心です。おむつ替えシートもあります。

■エコロジー&オーガニック・・・・出来るだけ農薬や化学肥料を使わない有機農法の生産物を使用し生産者との顔の見える関係を大切にします。簡易包装やリサイクルを心がけます。

■ハンドメイド・・・・一人一人が違うように、ひとつひとつが個性をもつハンドメイドを大切にします。

■フェアトレード・・・・作る人が適正な利益を得られるような「公正な貿易」による生産物の取り扱いを心がけます。

この4つをコンセプトに、障害のある人ない人総勢20人ほどで、のんびりマイペース、時にはわがままに日々頑張っています。
 主な取扱商品は、オーガニック・レーズンから培養した自家製天然酵母と国産小麦で焼くパンや焼き菓子、それに季節の果物を使ったジャム、地場産無農薬栽培野菜、オーガニック食材、そしてネパリ・バザーロなどのフェアトレード団体から仕入れた食品や雑貨です。また、同じ法人で運営する八王子生活館の手織り製品や紙漉き製品も販売しています。
 大きな一枚板のテーブルがある喫茶スペースでは、注文をいただいてから豆を挽きハンドドリップで淹れるオーガニック珈琲、一晩かけて抽出する水出し珈琲、オーガニック&フェアトレードの紅茶やジュースなどがお楽しみいただけます。また、最近では、日替わりのスープセットもはじめ、焼きたてのパンをその場で味わっていただけるようになりました。
 私たちは、自分たちで作ったモノを自分たちで販売することによって、障害のある人たちの精神的・経済的自立をめざしています。これって、公正な貿易という経済活動によって南の国々の持続的な経済的自立をめざすフェアトレードに、とっても似ていますよね。また、私たちは、障害のある人に対して、指導・訓練していくのではなく、その人が本来もっている力を引き出す(エンパワメント)という視点での支援を目指しています。これも、南の国々に対して、ODAのような大規模な経済援助ではなく、そこに暮らす人たちやその地域のもっている力を活かした支援をしているフェアトレードにとっても似ていますね。
 また、私たちの活動の根っこには、障害があるという理由で、普通の暮らしができない今の社会はオカシイという思いがあります。フェアトレードも、南の国に生まれたという理由だけでその生存が脅かされるような今の状況はオカシイという思いがその根っこにあると思います。どちらもその根っこのところに、今の状況は問題があるという認識があり、それを何とかしたいという熱い思いがあるのだと思います。
 人はみんなそれぞれに、ちがう輝きを持っています。金子みすずさんの詩「みんなちがってみんないい」にもあるように、そのちがいを大切に、それぞれがそれぞれらしくあることを大切にしながら、お互いを活かしあえればいいなぁと思います。ゆいまーるがそんなバイブレーションの発信地であり続けられればステキだなと考えています。
 ゆいまーるの「ゆい」は結ぶ、「まーる」はまわるとかの意味があるそうです。共同して助け合うといったところでしょうか。要するに支えあう仲間の輪・ひとりひとり繋がって広がってゆく人と人との絆ですよね。福祉もフェアトレードも少しずつその輪が広がっていくといいですね。       (井上美穂)

きっとある こころにギフト  ゆめの森

〒980-8477 宮城県仙台市青葉区中央1丁目1-1叶蜻艫^ーミナルビルS−PAL内(3F)
п彦AX:022-267-4607


杜の都仙台のど真ん中にあるJR仙台駅ショッピングビルS|PALの3階、わずか3坪程のスペースに所狭しと並ぺられている手作りのギフトショップ、ここが『ゆめの森』です。「福祉施設で作った製品をもっとたくさんの人たちに見てもらいたい」という声のもとに、2000年1月21日長年の仙台市育成会みんなの夢が『ゆめの森』としてオープンしました。それから早5年、当初11ヶ所だった取り扱い施設も今では37施設。手作りのパンやクッキーは安心安全にこだわった無添加でココロとカラダに優しいお菓子です。木工製品や手工芸品、昔ながらのはた織り機で作られた織物など、どれも手作りの温もりあふれる仲間がたくさん増えました。その取り組みを認められ、2000年9月より、仙台市の補助事業である仙台市知的障害者販売業務等訓練事業の一環として店舗の運営を行っています。
 たくさんのお客様に育てられ少しずつ成長してきた『ゆめの森』でしたが、その道のりは順風満帆ではありませんでした。オープンから2年目、商売にはまったくのシロウトたちが集まってはじめたこのお店だったので、お客様のニーズに合った製品作りや季節ごとに製品サイクルを持たせることなど、周囲の一般店舗との歴然とした差に悩み、それが売上にも響いてくるようになりました。また、年度末・始めなど施設の繁忙期に製品の確保が難しく、その品不足が客足を遠のけてしまう現実にぶつかったのです。
 そんな時『フェアトレード』の存在を知りました。初めて知ったその言葉に、まずは自分の目で確かめてみようと早速横浜にあるネパリ・バザーロを訪れました。福祉に携わりながらもまったく知識のなかった私に、代表の土屋さんはフェアトレードについてや、アジア諸国の現状そしてその抱える様々な問題についてとても丁寧にお話して下さいました。お話を伺ううちに、日本での知的障害者の抱える様々な問題と共通する部分が多いことに気付かされました。身近な間題と捉えられにくく広く理解を求めるのが困難な点、それぞれが持っている感性や技術を生かしながら製品作りに取り組む中で人としての自立の精神を養う点、支援する側が一人一人の可能性を最大限生かしながら、かつニーズに応えた製品作りを行わなくてはならない点等など。似たような環境のもとではっきりとした信念を持ち、多大なる課題に立ち向かう土屋さんはじめスタッフの方々の姿を目の当たりにしてとても衝撃を受け、仙台に戻ってきました。
「みんなと同じじゃなくても、ゆめの森らしさと、みんながお店に託した『ゆめ』を大切にして行こう!」
ネパリ・バザーロを訪れたことは、もう一度原点に戻るためのきっかけとなりました。
 こうして2003年8月、フェアトレード製品が『ゆめの森』に仲間入りしました。大きな夢を抱えた仲間は新たなお客様を運んでくれ、品薄になってしまう時期にはなくてはならない存在としてゆめの森を支えてくれています。また、リピーターのお客様も少しずつ増えて「ここに来るといつも元気をもらえる気がするわ」と言ってくれる障害児を持つお母さんや、「ここに来るのをいつも楽しみにしているのよ」と言ってくれる常連さんなど、たくさんの温かい人々に囲まれ現在の『ゆめの森』があるのです。
 福祉は別世界のものではなく、特別なものでもありません。私たちの周りに当たり前にあるものなのです。だからこそ、気軽にショッピングを楽しむ中で、気に入った商品がたまたま障害のある人々の手作り品だったりフェアトレード製品だったり…「そーなんだ」と思うことが福祉の垣根を越える第一歩であると思うのです。世界中のどんな人たちも安心して暮らせる豊かな社会となるよう、大きな夢を抱えて『ゆめの森』はこれからも成長し続けたいと思います。               (瀬川恵美)

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