ネパリ・バザーロの生産者研修
これまでとこれから、目指す未来像
アニタさん・チャンドリカさん研修記
ネパリ・バザーロはこれまで何回にも渡り、ネパールから日本へ、生産者を研修に招いてきました。今回ご報告するのは生産者団体マハグティの品質管理部門マネージャー、アニタ・タパさんと、縫製部門のリーダー、チャンドリカ・スワルさんです。
左チャンドリカさん、右アニタさん
ネパリ・バザーロの生産者研修の道のり
私たちが日本に来て一番知ってほしいこと、それは日本とネパールのマーケットの違いです。品質はもちろん、色、素材、全てにおいてです。たくさんの製品が溢れている日本のマーケットで、お客様にネパリ・バザーロの製品を手にとっていただくことの大変さ。ネパールでのちょっとしたミスが日本では大きな問題になってしまうこと。それを痛感してもらうため、最初は1997年夏、サナ・ハスタカラの当時マネージャーだったチャンドラ・カチパティさんを日本に招きました。やはり、団体をまとめる人にこちらの意図を分かってもらわないと、現場を改善していくのは難しいからです。その後、毎年代表者クラスの方を招いてきました。
2004年から実務クラスの人々を招き、本格的な研修が始まりました。日本で一体何をするんだろうという希望に満ち溢れているネパールの生産者に、まず商品の修理をしてもらいます。これはどの生産者も大きな衝撃を受けます。日本とネパールの品質に対する意識の差に気付いてもらうためには一番効果があります。
厳しい検品にもくじけないチャンドリカさん
今回も早速この日のために前々から貯めておいた修理が必要な商品を、朝から晩まで直してもらいました。それによって現地での検品方法など、改善できるところがどんどん出てきました。特にチャンドリカさんは、不良の箇所があると原因を知るために自らほどき、確認して縫い直すという念の入れようでした。厳しい検品にも音を上げず、完璧主義のチャンドリカさんはどこまでもついてきました。
正確な情報の大切さを知ったアニタさん
アニタさんはマハグティとネパリ・バザーロとのコレポン担当者でもあり、工程管理を担当する重要な役割を果たしています。納期通りに商品が届くかどうか、正確な情報がいかに大切かを感じてもらうよい機会となりました。予定していた商品が入らなかったらお客様に大変な迷惑がかかること、それによって信用を失うこともあり、一度失ってしまった信用を取り戻すのはとても困難なことなどをじっくり話しました。
2006年5月の世界フェアトレード・デイのイベントで高山を訪れた時。
ネパリ・バザーロのスタッフやボランティアと一緒に朝市で。