天然素材で過ごす

草木染め
瑠璃(るり)、桜、琥珀(こはく)、亜麻(あま)、萌黄(もえぎ)、
青磁(せいじ)、浅葱(あさぎ)・・・。
赤だけをとっても、紅、蘇芳(すおう)、唐紅花(からくれない)、
緋(ひ)、茜(あかね)・・・。

日本人は昔から、自然界からいただいた色で生活を彩り
その微妙な色の違いに美しい名前をつけて大切にしてきました。
草木で染めるということは、ただ色を楽しむだけではなく
多くは虫を防いだり、からだを守る目的もあったそうです。

また、植物の葉っぱや皮や根っこなどは、同じ染料でも
採れた時期や植物の成長条件によって色が違います。
さらに、染める時の水に含まれる鉄分の量や
雲の動きによる日差しの変化など
本当に些細なことで、違う色が生まれます。
手織りの布を染めると、織りがゆるいところは濃く、きついところは薄く
横縞のようになって染め上がります。

それは、想像を超えたものに出会う楽しさでもあります。
均一なものを求めることによって、水やエネルギーを大量に使うのではなく、
その時々に自然から贈られた美しさを受け入れたいものです。
自然のもつ美しさ、心地よさを享受しつつ、限りある資源を大切に、
ネパールでも見直されている伝統的な草木染めを
私たちも共に守っていきたいと思います。

春にぴったりのコーディネート。
茜やラック、ザクロなど天然染料で染めた
やわらかい春色のブラウスと、
まっさらな生成りの手織り綿のラップパンツ。
こんなにきれいな色に包まれると、
自然とやさしい気持ちになります。

ブラウス、パンツ 生産者 マハグティ mahaguthi
その古い歴史は、マハトマ・ガンディーに辿り着きます。マハグティは、ネパールでもっとも古いNGO団体で、若き日をマハトマ・ガンディーと共に過ごしたネパール人、トゥルシ・メハール氏が1927年、貧しい女性の経済状態を引き上げようと設立しました。さらに1972年、夫に捨てられ生活手段をなくした女性や寡婦など、最底辺の女性とその子どもたちの避難所として、食べ物、衣類、教育など、健康で安全に過ごせる環境を与えるためにトゥルシ・メハール・アシュラムを開きました。技術を身につけ仕事を持つことが他者の支配から逃れ、自立する道であるというガンディーの思想のもと、そこでは、機織りや糸紡ぎ、縫製などの技術指導が行われています。1984年、その販路開拓とアシュラムの資金作りを目指して、マーケティングのNGOマハグティを誕生させました。ネパール国内各地に80人以上の生産者と、120以上の生産者団体をかかえています。アシュラムで織った布を、首都カトマンズの隣のパタンにあるワークショップで裁断、縫製をして服に仕立てています。その商品を海外のフェアトレード団体などに販売することによって得た収益の一部を、アシュラムの維持運営に当てています。

 

草木染めの定番。
さらっと着心地の良い
草木染めの手織り綿で
作ったキャミソールです。
胸に入ったダーツが、
体を立体的に見せてくれます。天然素材の心地良さを、
まずはキャミソールで
実感してみてください。

素材の心地良さを
実感していただける
草木染めのストレートパンツです。
シンプルだからこそ
どんな洋服にも合わせやすく
一枚あると重宝します。
パッチポケットがついています。

キャミソール 生産者 コットンクラフト cottoncraft
 サラダ・ラジカルニカルさんは、夫の転勤に伴い長年山岳地帯に暮らし、女性たちの経済的、社会的に厳しい状況を目の当たりにしてきました。そして、女性たちの就業の支援をしたいと強く思うようになり、首都カトマンズに戻ってきた1993年に、「コットンクラフト」という、木綿やヘンプ(麻)素材の小物を作る小さな工房を始めました。最近は、服の縫製や新しい織りにもどんどん挑戦しています。初歩の技術の人から、熟練してさらに高度な技術を身につけられる可能性のある人まで、その段階に応じた仕事をしています。

パンツ 生産者 マヌシ manushi
 マヌシは1991年に設立されたNGOで、主に絞り染めの製品を生産・販売しています。代表のパドマサナ・サキャさんは、女性問題を調査するNGOの役員を務めた経験から、あらゆる問題の背景に貧困が大きく影響していることを実感し、女性たちの仕事創りのためにマヌシの発足を思い立ちました。発足後にまず、両親の収入がなく、学校を続けられない少女たち15人を集めてトレーニングを始めました。自立して仕事ができるように、手工芸の技術だけでなく、経営やマネージメント、マーケティングも教え、中にはお店をもつ女性も出ました。その後、別の地域の15人の少女たちにも服の裁断、縫製指導を始め、今は様々な地域でそうしたプロジェクトを行っています。


ガーゼのようにふんわりやわらかく、
多少透け感のある肌触りの良い綿素材のブラウスです。
ゆったりとした身頃で、七分丈の袖口には軽くギャザーを寄せ、
共布でパイピングをしています。
襟ぐりから続く共布のひも先にはウッドビーズがついています。
やわらかく上品な色合いの浅紫です。
手織りシャンブレーの光沢感のある絶妙な色合いで、とてもはきやすいパンツです。
ヒップラインをきれいにすっきり見せるため、膝の後ろにダーツが入っています。
足首をひもで縛ったシルエットと、大きめのポケットがポイントです。

ブラウス 生産者 ミランガーメント mirangarment
代表のシャラダ・リジャルさんと共に、女性を中心としたスタッフがいきいきと働く、活気に溢れた工房です。麻などの素材を活かした服や、カラフルでアイディア溢れるフェルトの商品などを作っています。

パンツ 生産者 コットンクラフト cottoncraft



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