JWDC 女性達の原始芸術〜ジャナカプール女性向上センター

東ネパールの平野部に位置する、小さな町ジャナカプール。この地に昔から住むマイティリ族の女性たちは、神々や動物、結婚式などの絵を、幸せを祈りながら家の壁に代々描き継いできました。女性は他人に見られないよう、サリーで顔を隠しながら歩かなければならないほど保守的な社会で、女性たちの受け継いできた絵を製品化し、少しでも彼女たちの収入を確保しようと1989年JWDCは設立されました。約80人の女性たちが、絵を描いたりTシャツやクロスにプリントをしたり、茶碗やカップなどの焼き物を作ったりと働いています。また、製品作りだけでなく識字教育や一般教育、経理やマーケティングなど色々な研修を行って、女性たちの資質の向上にも努めています。

カースト差別の根強く残る町ですが、センターで働くようになって一緒に食事をしたり、仕事の相談をしたり、カーストの別なく女性たちが共に働く環境が生まれています。センターで働いた女性たちの中から、独立して別のグループを組織して製品作りに取り組んでいる人も出ており、何十年も時間の止まったような町は、女性たちから確実に変わっていこうとしています。

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