設  立  趣  旨  書



「国境を超え、民族を超え、思想を超えて、共に生きる」を基本理念として、特に、経済事情が悪く、そのしわ寄せを大きく受けている「女性、子ども」の人権擁護と社会的地位向上を目指し、長期に亘り安定した国際協力・支援活動ができるよう、ここに法人化を行うことにしました。

この活動の原点は、仕事創りを目指して立ち上げたフェアトレード団体ネパリ・バザーロ注1)の福祉面(奨学金、財形貯蓄など)を担う市民団体ベルダレルネーヨの活動と、東日本大震災という未曾有の災害に遭遇し、炊きだし、物資支援、心のケア、更には仕事創りの側面支援(地域活性化)を行ってきたことです。

国際協力・支援活動を行ってきた市民団体ベルダレルネーヨの活動と、震災支援を行ってきた非営利活動団体ネパリ・バザーロ注2)の活動を進めるにつれ、評価と期待が高まり、活動の幅も支援金も増えました。貧困削減、改善に向けて、一人でも多く、より人間的な生活ができることを願い、支援者の信頼に応えるべく、組織をより強固なものにし、長期に渡り活動を遂行して参ります。市民団体ベルダレルネーヨがNPO法人化した後には、非営利活動団体ネパリ・バザーロを解散し、その活動も引き継ぐことになっています。

注1)事業を行う有限会社組織法人、神奈川県国際交流協会登録NGOで、WFTO(世界フェアトレード機関からも、フェアトレード団体として認定を受け(活動略歴参照)、多彩な活動を展開をベルダレルネーヨと協働して展開している。母体は、市民団体ベルダレルネーヨの活動から出発。
注2)東日本大震災発生の緊急支援を目的に立ち上げた団体。活動が落ち着く2年後を目処にベルダレルネーヨをNPO法人にして活動を統合することを明記している。

以上の23年間に及ぶ経験、特に3年間の東日本大震災支援を踏まえて、今後は、日本国内でも活動を展開して参ります。

以下に、活動略歴を記します。

1991年1月  市民団体ベルダレルネーヨ(ネパールの女性の自立と子どもの育成支援の会)設立
奨学金支給(バルナムーナ・スクール)活動開始
1992年1月 ネパールカトマンズ郊外にある児童養護施設MSCCの支援を開始

ベルダレルネーヨのスタッフを取り囲む子どもたち


1992年8月  子どもたちが学校に行けるようになるには、親の仕事創りが重要との結論に至り、フェアトレード団体ネパリ・バザーロを設立、協働して活動を始める。
1994年11月  東京4団体と草の根貿易ネットワークを開始
1995年5月 コーヒー村(トロパシェル村)訪問(以後数回実施)
1995年11月    Girl traffking(少女買春)、Child Labor in Nepal(児童労働)翻訳サマリー公開
後に、サマリー公開がきっかけとなり、日本語版が出版される。
1996年12月 「行ってみようあのお店」フェトレードの本 首都圏版出版
1997年8月 横浜市国際交流協会、海外技術者研修協会、コープ神奈川とネパール研修生受入れ実施に協力
          以後2回実施。
1998年1月 WFTO(世界フェアトレード機関)にネパリ・バザーロとして加盟(2012.12使命を終えて退会)
1998年2月 神奈川県立地球市民かながわプラザ(あ〜すぷらざ)に直営店ベルダをオープン
ネパール料理教室を年3回、2010年3月14日まで実施(あ〜すぷらざの調理室が閉鎖になり、
以後中止)
1998年6月  コーヒー村グルミ訪問、以後訪問多数
1998年11月   WFTOアジア地域会議(ネパール:カトマンズ)参加、ネパールダンス教室開催
1999年2月 ネパール生産者シャンティ・チャダさんを日本に招き、「女性一人ひとりの幸せを願って」開催
          以後、他生産者を招き、技術研修と公開セミナーを数十回実施。
1999年 5月   WFTO世界会議(イタリア:ミラノ)参加
1999年9月 ネパール新聞The Rising Sun 記事に掲載される。 For Prosperity And Sustainability
2000年 2月   「行ってみようあのお店」フェアトレードの本 全国版出版
2000年 5月   WFTO北米パシフィックリム会議(東京)参加
2001年2月 ネパールの少数民族レプチャに伝わる民話「大空へのみち」出版以後、他2冊出版


現地の子ども新聞に紹介されました


2001年8月 ネパール新聞Kantipur記事掲載Japanese Importer's Group Promoting Nepali Product
2001年 9月  神奈川県立地球市民かながわプラザ共催公開セミナー「教育とフェアトレード」を実施、
長崎大学他11ヶ所で実施
2001年10月 神奈川県立神奈川総合高校ワンコインスタッフと紅茶農園で高校卒業までの奨学金を、毎年約200名を対象に支給開始、以後毎年実施(奨学金フェーズ1と命名)
(国際理解教育と国際支援を結びつけた活動として、神奈川総合高校とは、2013年3月末まで、12年間に亘り協働で実施


ワンコインコンサート横浜の旗を揚げて迎えてくれる現地小学校(左)と地元の子どもたち(右)


2002年10月 スタンプ職人シディマンさんの長女への奨学金開始(大学院まで実施)、長男へも実施。
2003年7月 世界生協デーに、ネパール全国協同組合連盟(NCF)より授賞(海外で初受賞)、ゲスト・スピーチ
2003年7月 ネパール新聞ゴルカパトラ NCFよりインドを除く海外初受賞として記事に掲載される。
2004年5月 世界フェアトレード・デイ 公開セミナー 沖縄大学共催で実施
(横浜では、2003年より2010年まで毎年実施)
2004年10月 神奈川県国際交流協会共催ハンガーバンケット実施
2005年9月 韓国Beautiful Storeへのフェアトレード協力を開始
          

韓国のフェアトレード活動導入の先駆けとなった人々(前左と後右が韓国側スタッフ)


2006年4月 韓国 Korean Women Environment network(女性環境ネットワーク)へのフェアトレード協力実施
2006年6月 竹籠生産者の子どもたちに奨学金支給


幼かった子どもたちも大きくなりました!


2006年11月 韓国の「Asian Women's Forum on Fair Trade (アジア女性フォーラム)」でスピーチ
2007年1月 ネパール生産者の財形貯蓄制度の導入SHS開始(その後、Cotton Craft,Young Wow,Coffee
selectionのワーカーへ拡充)
2007年7月 高校卒業後のカレッジ/大学への奨学金支給を開始(フェーズ2と命名)
以後、大きな資金が必要になり、WE21ジャパン厚木、フェリス女学院大学、東洋大学、
鎌倉女学院、公文国際学園、鎌倉女子大学などから定期的ご寄付を頂く。


2007年9月 ネパール新聞Himalayan Timesトップで記事掲載 Man in Japan sponsors Nepalis' education
2007年11月 台湾初のフェアトレードセミナーでゲスト・スピーチ
2008年10月 韓国世界フェアトレード会議でゲスト・スピーチ
2008年11月 ネパール新聞Kantipur地方版in Phidim Japanese Provide Scholarship to children of workers
2009年9月 コーヒー物語プロジェクトによる開発教材「コーヒー村の未来物語」作成に協力


コーヒーとスパイスを生産する生産者、特に女性たちに、有機栽培、その後の加工をトレーニングした風景。トレーニングは、ネパールのNGO、PINにお願いしました。カトマンズのスパイスを加工する工房では、PINが支援するストリートチルドレン(女子が対象)を雇用する取り組みも始まっています。私たちの横浜事務所では、この有機栽培取得のための申請/更新/手続/アレンジも実施しています。

2010年7月 ネパールの少数民族キサンの奨学金支援、少数民族キサンの社会的地位向上の活動をするキサンファンデーションの支援、児童養護施設スワボーダケンドラの支援を開始


キサン民族は、ネパールの人口3000万人の内、わずか1200人。大変厳しい生活を送っている。
支援開始前、民族の歴史を通して高校を卒業したのは1名だけだった。
写真左は、奨学生と、奨学生候補の子どもたち(民族衣装姿)。右は、その後、カレッジを卒業した若者たちで創った民族の社会的地位向上のためのキサン・ファンデーション


地元の人々が中心となって支援している児童養護施設兼小学校スワボーダケンドラ


2010年9月 青森県弘前市実業高校にネパールの布地を提供(卒業制作ファッションショー)以後毎年継続

ファッションショーをした教員、生徒の皆さんと私たち


2010年10月 東京新聞記事「一杯のコーヒーから世界を変えたい」で韓国の市民運動家朴元淳弁護士が来日した記事。ネパリの協力(フェアトレードの立ち上がり応援、現地生産者コーディネート)についても言及。
2010年11月 ネパール新聞Rising Nepal記事 Haruyo(代表)to help poverty hit children
2011年3月 東日本大震災支援開始:釜石の炊きだし、石巻市等への物資支援(生活セット、衛生セット、寝具)、東松島市宅老所(老人介護施設)再開支援、陸前高田市(健康推進課への体力筋力測定器の支援、プランター支援、在住外国人の一時帰国支援、障がい者施設開所支援)、地域開発(椿搾油施設の立ち上げと運営)、温泉招待ツアーの定期的実施(福島は、日本ボランティアセンターと協働、陸前高田、石巻)、児童養護施設の応援(福島市)
2012年4月 ネパールのトップバイヤー(販売と社会貢献活動)として、 ネパール商工会議所から表彰され、ヤダブ大統領から表彰状を手渡される。
2012年4月 表彰について、ネパール新聞記事 Himalayan Times/Samchapatra とNepal TVの取材を受ける
2013年3月 ネパール新聞ゴルカパットラ(キサン語)に「ネパリ・バザーロからキサン民族の学生に奨学金が来る」記事掲載
2013年12月 NHK国際放送チームをシリンゲ村に案内(2014.1.10BS放映/海外2014.1.23放映)
2014年2月 沖縄キリスト教学院大学学内NPO「ワンラブ」解散により、その財産を引き継ぎ、ネパールのカトマンズ近隣の児童養護施設を引き続き支援。ワンラブOG/OBは、引き続き応援を約束。


平成26 年 7 月  13 日
法人の名称 特定非営利活動法人ベルダレルネーヨ
設立代表者 魚谷 早苗