IFAT情報コーナ(INTERNATIONAL FEDERATION FOR ALTERNATIVE TRADE)


通信16号で、フェアトレードの流れ、通信17号でIFATの組織の概要をご紹介しました。今回は、ヨーロッパでフェアトレードの推進役を果たしている4つの団体を取り上げ、その動きを追うことにしました。
 ヨーロッパでフェアトレードに大きく貢献しているのは、FLO(Fairtrade Labelling Organisations International)、NEWS!(Network of European World Shops)、EFTA(European Fair Trade Association)、そしてIFATです。
 NEWS!は、今年の3月にフェアトレードの統合的な規則をテーマに、ローマで会議を開きました。そして、NEWS!はもちろんのこと、EFTAやIFATを巻き込んで、基準やその基準を監視するモニターに関する討議がなされました。
 その流れの中、以上の4団体は、ブリュッセルで、今年の5月末に、如何にそのフェアトレードの活動を前進させるかの会議を開きました。 では、基準の実践をモニターする目的はなんでしょうか。第1に、ILO(The International Labour Organization)は、1919年から、労働基準を作り広める努力をして来ました。その基準があった故に前進があったといえます。第2に、フェアトレード団体(ATOs)は、1960年代より、貿易の実践をし、利益の前にまず自然環境保護と生産者の人々の保護に努めて来ました。それらの効果を定量的に把握できます。第3に、多くのNGOが、ATOsに協力してビジネスを進めて来ました。この割合が増えれば増えるほど、消費者からその透明性を求められるようになります。第4に、多くの国には、第三世界ショップが存在しています。そして、フェアトレードの輸入者から商品を購入します。その際のフェアトレードとは正しくは何か、ということが把握しやすくなります。第5に、一般の市場への参入の場合の製品の差別化を促進できます。
 IFATは、この4月にオーストリアのザルツブルグで会議を開き、この問題を討議しました。モニター制度は、人手がかかるし、その基準が難解なので簡単ではありませんが、現在試案第2版まで発行されています。

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