シャンティ・チャダさんの公開講座に参加して

      ぐりん・ぴいす  清水千佳


 20日の公開講座に参加してくださった「ぐりん・ぴいす(仙台市)」の清水さんがレポートを送ってくださいました。

◆欲しいのは市場
 「私たちが欲しいのは援助ではなく(作った製品を売る)市場です」「女性の置かれている立場はとても弱く、女性はほぼ100%家族全員が食事をしてから自分のご飯を食べます。急な来客があればそのとっておいた食事を出し、食事をとれないことも度々あります」「ネパールの各地で様々な手工芸品が作られていますが、どんな品物が求められているのか、どこに買い手がいるのか、小規模な生産者にとっては製品を市場に乗せていくのは大変なことです」「ロクタ・ペーパーは、値段がとても高く、自分達には買えません。だから海外に市場を求めるしかないのです」・・・などなど貴重な情報を伺うことができ、ネパールの状況がだいぶわかりました。
 まだまだ学校でも女の子より男の子が優遇されるなど女性の置かれている立場は厳しいようです。でもフェアトレードのプロジェクトで働くことによって収入を得、自立への道を開いた方もあるそうです。私は自国内での需要や消費はどんな感じなのかしら?と思って質問をしたのですが、返ってきたのは上記のような答えで、せっかく自分達が苦労して作ってもそれを使うことは出来ないのか…とちょっぴり悲しく思いました。紙だけでなく手づくりの手工芸品はどれも高価なようで、それを私たちがフェアトレードとはいえ、ふだん買えるような安い値段で買って使うことの贅沢さを感じました。

◆小売店は「お客様」
 途中コーヒーブレイクをはさんで約3時間の集まりでしたが、疲れを感じない会でした。
 ネパリ・バザーロは、自社製品を販売してくれている小売店を大事にしてくれています。 今回も、仕入れがしやすいような工夫、商品が作られる背景や生産者の状況のPOPを作って配布するなど、エンドユーザー(消費者)へ売りやすい仕組みをいつも考えていることがわかります。
 メーカーにとって小売店は顧客になるはずなのですが、たいていのメーカーはその辺のところを忘れているようです。
 ぐりん・ぴいすはフェアトレード商品をたくさん置くわけにはいかないけれど、何かイベントを組んでみよう・・・と思いながら帰途につきました。

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