海外の動き

フェアトレード・マーク(ブランド)と自己評価
 消費者や支援下さる人達から、フェアトレード商品がどれかわかりにくいという声を聞くことがあります。もし、フェアトレード・マークがその商品に付いていれば、それは容易にわかりますし、購買意欲をそそることにもなりそうです。

世界47ケ国、143団体(1999年12月現在)の生産者と輸入団体(Alternative Trade Organazation)が加盟するIFAT(International Federation of Alternative Trade)では、昨年の5月にイタリアで開かれたミラノ国際会議で、そのことが話し合われました。

 フェアトレード・ラベルは、既に、FLO(Fair Trade Labelling Organization)により29ケ国、約300団体の商品に認可されていますが、その適用は食品、嗜好品、その中でもほとんどがコーヒーに限定されています。残念ながら、ハンディクラフト商品への適用には無理があります。少量多品種で製品寿命も比較的短いので、一品一品に申請の手間隙と費用をかけていては、出荷に間に合いませんし、小さな生産者にとって、認可費用は大変な負担になります。これでは、一般市場での製品価値を失うだけでなく、支援の中心である小生産者を締めだしてしまう結果になりかねません。
 そこで、IFATの取扱い品目の中心であるハンディクラフト商品をどのように表示したら良いか討議したのです。

 そこで、オーガニックのような品質基準を設けるのではなく、フェアトレードの意思を持って活動している団体(Ethical Traders)を表すマークを表示しようということが多数意見を占め、今年からその取組みを始めました。各団体のサイズや地域性に合わせて、実効性のある、真に小生産者の支援にも繋がるようなものを、IFAT基準から各団体毎にブレークダウンして基準を作成し、会計年度末から3ケ月以内に自己評価してIFATへ報告することにしました。この経験を2年後のタンザニアの国際会議で話し合い、詳細を更に詰めて最終的な基準作りを目指すことになっています。

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