学習会(11月)紹介     ネパール訪問報告   〜ボランティアの見たネパール〜


 昨年の8月、ネパリ・バザーロのボランティア5名が土屋春代代表と共に、ネパールのフェアトレードの生産者や、支援している子どもたちのホームを訪問しました。11月12日の学習会でその様子が、ビデオを使って報告されました。

報告…
 5名の内、3名にとっては初めてのネパール。最初に目にしたのは、舗装されていない道路、そこを歩く牛と路上で遊ぶ子供たち。ギュウギュウ詰めの公立学校と、そこにも通えない子どもたちでした。
 生産者訪問では、保育室付きで女性に技術指導をするといった自立のための具体的な支援が行われているところに感心し、また、先輩の女性が後輩に起業する力をつける連携のあることも知りました。女性起業家のひとり、ウーマンクラフトのシャンティさんの「アメリカであれ、イギリスであれ、日本、ネパールであれ、女性のかかえる問題は同じです。だから、仕事を通じて連帯しましょう。」という言葉どおり、女性の力を感じた訪問でもありました。

 卒論のための参考にと参加された学生の方もいて、報告の後、主に小さな生産者とのつながりについて、質問の手が次々と上がり、土屋代表が答えました。

土屋代表の話…
 ネパールのフェアトレードの生産者は、インドなどに比べ規模が小さい。ファックスもカタログもない生産者には、現地で直接話し合ってオーダーします。協力し合い、日本人のニーズに合うものを作っています。私達のオーダーによって力をつけ、市場を拡大していくことを願っています。
 今回のボランティアとの訪問は、同じ体験を共有することによって、私たちの今後の活動にプラスになることと思います。

参加者のアンケートより…
 …今日初めて参加させていただきました。アジアの雑貨が好きでインターネットでフェアトレードを調べていくうちにネパリ・バザーロと出会いました。今日はいろんな勉強ができました。
 …一番印象的だったのは、女性の問題は先進国でも共通な部分があるというコメントで、これは漠然と感じていたことだったので、とても納得しました。とは言え、途上国の状況は私の想像をこえるほどのもので、一方的ではなく、先進国のもっているものを共有していくことができればと思います。

 紅葉も始まり、寒くなり始めたころの学習会でしたが、20名余りの参加者による話し合いは熱のこもったものとなりました。  



ネパール料理教室
 

 12月17日に、ネパリ・バザーロ恒例の、ネパール料理教室が地球市民かながわプラザで開かれました。
 講師は、ベルダのお店のマンディラ・シュレスタさん。去年から販売が始まったネパリ・バザーロのマサラに、マンディラさん流のアレンジを加え、カレー2品を中心にした一揃いをご紹介しました。
      <今回のメニュー>
*チキン・カレー・・・定番のスパイシーなカレー
*冬野菜のカレー・・・今回はカリフラワーを使用
*アルウォー・・・ジャガイモのお好み焼き風
*大根のアチャール・・・カレーに添える即席漬け
*フルーツヨーグルト・・・カルダモンの香りの簡単デザート

マンディラさん流 野菜カレーの作り方

@フライパンに大さじ2の油を入れ、ジャガイモ2個、ニンジン1本の乱切りを炒めます。塩小さじ2を加え、さらに混ぜ合わせたマサラ(チリ・パンチフルナを除く)半量を加えます。
A深鍋に移し、水200ccを加えて中火で煮ます。
B油大さじ1でざく切りの玉ねぎ1個を塩小さじ1で炒め、完熟トマト2個をざく切りにして加え、残りのマサラを入れ、Aに加えます。
C50ccの水でフライパンをすすいで深鍋に加え、小房に分けたカリフラワー200gを鍋の中央に入れます。
D蓋をして強火、沸騰したら蓋を取り中火で10分煮てから、好みの量のチリで辛味を調整します。
D油大さじ1でパンチフルナを炒め、斜め切りにしたチンゲン菜の葉4枚分も炒め、できあがったカレーに加え彩りにします。

マンディラさんからひとこと

 ベルダのスタッフとしてもう3年になります。ようやく、お客様に名前を覚えて頂き、商品の説明なども少しは上手になったかな?っと、思います。
 あるとき、ベルダのお店に来るお客様から、チキンカレーのスパイスとベージタブルカレーのスパイスでは、何が違うのですか?っと、不思議そうに私に聞いて来ました。最近、このような質問が毎日あります。
 チキンカレーは、肉にあったスパイスを使用し、肉とスパイスが混ざり、肉からでてくる栄養分がカレー全体に広がって、美味しさが増します。
 ベジタブルカレーは、野菜にあったスパイスを使用していますので、スパイスが野菜と混ざり、野菜から出てくる甘みのある栄養分がカレー全体に広がり、美味しいベジタブルカレーが味わえるのです。この2つのカレーは、ネパールの女性たちが、長年の経験でスパイスを調合し、食べやすい味にしています。
 カレースパイスは、約30種類以上あり、一つ一つが漢方薬でもあります。体に良く、一つのスパイスには体を整える働きがあり、長い間、インド、ネパールや中国などでは、漢方薬として体の健康を維持して来ました。沢山の種類のスパイスを粉末にして、自分の体に合うように調合し、食べ物に入れたり、香りを付けたり、薬として服用しています。まさしく、自然の調味料です。皆さんも、スパイスについて、もう一度、考えを新たにして、ネパールのカレーを作ってみては如何でしょうか?


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