「身近にできる国際協力」を考えて  平泉ユネスコ協会大内佳子
フェアトレード展を開いて


岩手県の県南に位置する中尊寺(藤原文化)で有名な平泉町に平泉ユネスコ協会があります。中尊寺の菅原さんとのご縁から、今年の2月に研修会でフェアトレードのお話をさせて頂きました。そして、6月、平泉町内の銀行の一室でフェアトレード展が開かれました。
 忙しい中、菅原さんと一緒に動いて下さった大内さんに感想を御願いしました。(編集部)

 

  「ネパールの女性を支援する活動をしているのですが。」と菅原さんが口火を切って下さったのは今年の始め、私共" 平泉ユネスコ協会" が今後の活動をどう有意義に展開していくか考えている時でした。その話に私達は当を得たりと飛び付き、さっそく翌月には代表の土屋さんに講演に来て頂く運びとなりました。 講演はビデオを使い大変分り易く、このような形の国際協力もあるのかと認識を新たに致しました。
 年度が改まり今年の活動の1つに" ネパリ・バザーロ展" を開催することを盛り込みました。菅原さんはご自宅でも土・日に観光客を対象に開かれているので、色々と教わり、どのような品物が、来て下さる方々に喜んで頂けるかと2人で話し合いながらカタログをめくって行きました。
 前日の陳列の準備では、菅原さんがテーブルクロスなど小物を用意して下さったので、ネパールの雰囲気の出た素敵な会場となりました。
 初めての試みでドキドキハラハラのオープンでしたが、会員の方が友人・知人に声掛けをしたり、展示や会計の当番をして下さったお陰と、地元信用金庫内の展示場スペースをお借りできたこともあり2日間で約200人の入場と、それに見合う売り上げと大成功に終りました。
 今回の事を通して皆様の協力と暖かさを強く感じました。と同時に支援しているのではなく、私達がネパールの方々に教えられているのではないか、途上国の人々は貧困と制度による限られた中で、何とひたむきに生きていられる事か、日本人が物や利便性ばかり追い求め忘れている本質的な事を思い起こさせてくれているのではないかと思いました。
 貧困はすべての元凶であり、人生において教育は欠かせません。一人でも多くの方が" 学び" の中から視野を広げられるように、微力ながら地道に活動を続けていきたいと心に留めたのでした。

目次に戻り