ネパリでの研修を終えて

ネパール現地スタッフ ジャリーナ・シュレスタ


今年の5月2日より7月28日まで、日本の市場を知り、より品質を向上させることを目的として、ネパール現地スタッフの3ケ月間の研修を行いました。これだけ長い研修は、私達にとっても初めてでしたが、同じ目的に向かって働く仲間として大変良い共同体験の機会ともなりました。1年間現地で勉強した彼女は、以下、日本語で今回の滞在の感想を書いてくれました。

◆夢のような日本での研修
 ネパールのような発展途上国の女性は外国に行く機会がなかなかありません。それは、その国の社会構造に最大の原因があると思います。ネパールでは女性が夜遅くまで外出していることを良く思いません。女性が早く家に帰ってこないと家族は心配し、友達や親戚に電話してしまいます。ですから女性が一人で外国に行くとなると、家族や周りの人はとても心配します。また、ネパールの経済状況も理由のひとつです。
 私の場合、ネパールの中流階級に生まれ育ちました。家族に、学費や生活費を頼っていた私が、外国に研修に行けるなんて夢のようでした。以前私の姉が日本にネパリ・バザーロの研修で行ったことがあったので、私の場合もすぐ家族の理解を得ることができました。
◆驚きと感動の研修を終えて
 もうすぐ3ヶ月間の研修が終わります。日本に来てたくさんのことを学びました。「私はネパール人です、日本人です」という考えを無くし、「同じ世界に住んでいる、同じ人間です」という社会を作らなければならないと思います。世界では、争いが絶えなかったり、経済的な格差があったり、と大きな壁があります。その壁を壊してみんな一緒に幸せな生活ができれば、と思います。
 ネパリ・バザーロでの研修では、ネパールから着いた商品をお客様にお届けするまでの過程を実践の中で学びました。お客様に商品を出荷するときは慎重に検品します。そのときたくさんの商品が不良品となってしまいました。それは、私にとってとてもショックでした。
 ネパールに戻ったら、この経験を生かして生産者に日本の厳しいマーケットのことを伝え、品質の良いものを作れるように、導いて行きたいと思います。
 カンチャンジャンガ紅茶農園の子どもたちに対する奨学金が、今年の6月からスタートしました。それをサポートするのも私の大切な仕事のひとつです。
 これからも私がネパールで仕事をして行く中で、皆様のアドバイスとご意見が必要です。どうぞ宜しくお願いします。
 最後にネパリ・バザーロのスタッフ、ボランティアの皆様に色々なことを教えて頂き、家族のように接してくれて、心から嬉しく思います。広田先生(日本語の先生)にもお世話になり、有難うございます。
 どうぞこれからも宜しくお願いします。

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