フェアトレードのお店紹介 (vol.36)

 ●町田市
食を通じて、生きることすべてをコーディネート
明日葉(あしたば)

小田急線玉川学園駅を出て緑の多い商店街を抜けると、自然食品の店「明日葉」の看板が見えてきます。店内には代表の田中正志さん選りすぐりの生鮮品、加工食品、生活雑貨と、千枝子さん手作りのリース、ネパリの服がきちんと調和して、気持ちのよい空間が広がっています。
 お店のスタートは1977年。正志さんが仲間たちと一緒に福島で作った無農薬野菜をバンに積んで、東京の団地で売り始めたのが創業です。「喜んで買ってくれたのは100人に一人」というほど、当時は「無農薬」「有機」という言葉の意味や重要性が理解されていませんでした。しかし本当に良いものを求め、経済的な厳しさに耐えながら操業を続ける中で、自然に沿った農法で作る農家とのつながりもでき、野菜の種類を少しずつ増やし、店舗を持つまでに至りました。以来30年以上、正志さんと千枝子さんは自然食品店のパイオ
ニアとして、約3000種の食品、生活雑貨、衣類を取り扱うまでになり、現在の広く気持ちの良い店舗に8 年ほど前に移転しました。
 自然食品店の草分け的存在の「明日葉」がネパリの服を扱うようになったのは、フェアトレードの理念に強く共感し、「衣食住はひとつにつながっている」と考えるからです。食べるもの、着るもの、そして生きる場所もみんなにとって良いものを目指し、正志さん千枝子さんが自信をもってお勧めできるものを選んでお店に置いており、食品だけでなく服も豊富な種類から選ぶことができます。取材に伺った8月中旬はネパリの夏の新作が種類多く並び、小さな子ども連れのお客様も楽しそうに選ばれていました。
 今、「明日葉」では、生きることの安全を揺るがす原発問題の勉強会を開催するなど、お客様の不安を少しでも解消するための努力をしています。「明日葉」は、衣食住への意識がさらに高まってきた社会のニーズに着実に応えてくれるお店として、地域で重要な役割を果たしています
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代表:田中正志
〒194-0041 東京都町田市玉川学園2-1-32
Tel:042-729-5015
Fax:042-729-5026
Open:10:00~20:00(年中無休)
http://www.ashitaba.ne.jp/
ashitaba@happynet.ne.jp
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●多摩市
人と共に 自然と共に
あしたや

永山駅(京王線・小田急線)近く、緑豊かな団地の中にある諏訪商店街に、自然食品店「あしたや」と、古本と手作り雑貨の店「みどり」
があります。障害のある人もない人も、共に生き、共に働くことができる社会の実現を目指し、「NPO法人あしたや共働企画」が運営しています。永山駅前の公共複合施設「ベルブ永山」内には「はらっぱ」という売店もあり、メンバーが交代で店に立っています。どんな人でも、自分の得意を活かして働けるよう、店だけでなく、遠くまで仕入れや配達に出かけたり、畑を耕して野菜を育てたり、保育園の掃除を請け負ったりと、仕事の幅は様々です。
 販売する商品の仕入れ先は、近隣農家、小さな生産者、福祉作業所など150近くになりますが、作り手との顔の見える関係を大切にした、自分たちがこれはと思える商品がいっぱいです。作った人の想いに自分たち
の想いを重ねられるかどうかが、商品選びのポイントです。生活に密着した安心できる食材や日用品を販売する3つの店舗には、
たくさんの地域の方たちが訪れ、働くメンバーとのつながりが生まれています。団地の階段を上るのが辛くなったお年寄りのた
めに、重たい荷物を家まで配達して喜ばれてもいますし、年に2 回は20団体が集まるオーガニック市を商店街で開催しています。
 フェアトレード商品は開店当初から扱っています。社会的立場の弱い人々が仕事をもつことによって社会とつながっていけることに共感できたからです。ネパリの商品は、コーヒー、紅茶、スパイス、ヘナを中心に、気に入った雑貨も置いています。フェアトレード担当の岩間有希さんは「ネパリのカタログは読みでがあって、生産者のことが文章と写真を通して力強く伝わってきます。自分たちも、生産者と消費者をつなぐ店として、生産者のことを伝えようと苦労を重ねているだけに、すごいと思います」と語ります。
 「みどり」は全面改装をして、2011年11月にリニューアルオープン。続いて「あしたや」が改装に入り年明けに完成します。
2店舗の改装が完成したら、それぞれの特徴を出して商品を充実し、2階に新設する食品加工場では総菜や保存食を作り、地域の
ニーズに応えたいと夢を膨らませています。明日の「あしたや」
をぜひ見に来てください。
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代表:加藤真弓(NPO法人あしたや共働企画)
〒206-0024 東京都多摩市諏訪5-6-2-1021F
Tel&Fax:042-376-1465
Open:10:00~18:00(定休日:日曜、祝日、第3木曜)
http://ashitaya.web.infoseek.co.jp/
ashitaya@iris.ocn.ne.jp
■はらっぱ
東京都多摩市永山1-5 ベルブ永山3階
Tel&Fax:042-337-6786
Open:9:00~19:00(定休日:第1、3木曜)
■みどり
東京都多摩市諏訪5-6-3-101
Tel&Fax:042-372-3690
Open:10:00~17:00(定休日:日、木、祝日)
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●町田市
小さい人が健やかに育つおてつだい
わらべのうた

お鮨屋さんの店舗を改築したという「わらべのうた」の店内には、自然の風が吹き抜ける、和の空間が広がっています。カウンターを改造したカフェスペースでハーブティーを味わい、座敷スペースでぺたりとお尻をついて、本や雑貨などをゆっくりと選べば、時間に追われる忙しい毎日をふっと忘れられそうな店内です。実際、小さな店内なのに長時間のんびり過ごすお客様も多いとか。古材を敷いた奥の部屋にはネパリの衣類雑貨やシュタイナー教育の教材が手に取りやすくディスプレイされ、和の雰囲気にしっくりと調和し、店主である都さんのセンスが光ります。
 店を始めたきっかけは都さん自身の子育て経験から。重いアトピーの娘との生活で、改善されない状態にいらだち、自分や娘を責めていました。ところが何年も経って、「無理して治らなくても良い」と思い始めたところ、病気が治り始めたそうです。アトピーを治そうと、買い求めたものは数多くありましたが、その中で自然食品や手織り、草木染めなどのフェアトレード商品、そしてシュタイナー教育やわらべ唄などなど、疲れ果てた心をいやしてくれるモノたちとの
出会いがありました。そうした日々から約10年。子どものアトピーもほぼ完治し、これからはそんなモノたちの心地よさを伝え、応援する側になろうと2008年、「わらべのうた」を開店しました。
 「わらべの唄って、いつも子どもたちの傍らにあって、成長を助けるほど深く、うたってもらう子どもはもちろん、うたう大人も幸せになれるくらい優しいもの」と都さん。そんなお店になりたいと「わらべのうた」と名づけました。子どものための本やおもちゃはもちろん、周りの大人が気持ち良くないと子どもも幸せじゃないから、と衣類や小物も充実しています。
 作り手側のストーリーや気持ちを静かに想像しながら、気持ちよくくつろぐことのできる「わらべのうた」に一度いらしてみてはいかがでしょうか。
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店主:嵐都
〒194-0213 東京都町田市常磐町3213-6
Tel:042-851-9677
Fax:042-797-8197
Open:水~土 10:00~18:00
http://warabenouta.com
warabenouta@aol.com
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