フェアトレードのお店紹介 (vol.33)

●山口県
ほっこり和めるお気に入りが見つかる店
うたちゃんの店スタジオT’s

 柳井駅から徒歩10分ほど。住宅街の白い家が「うたちゃんの店」です。本当は「スタジオT’s」という店名なのですが、店主の吉﨑歌子さんの愛称で呼ぶ「うたちゃんの店」の方がメインになってしまいました。
 お友達が一人暮らし用に建てた住居を、転勤で不在になるということで1996年に購入し、越してきました。ギャラリーにしていた時期もあるというおしゃれな建物に触発されたのか、店をやりたいという以前からの思いが大きくなり、引っ越して半年後に起業。好みの衣料や雑貨の小売店を始めました。お客様からの要望もあり、数年後には古物商の免許を取り、オークションに参加してアンティークも置くようになりました。カナダ、イギリス、アメリカのアンティーク、日本の骨董、古道具を扱っています。玄関から中2階、階下のリビングへと、所狭しと飾られた雑貨は宝探しのようで、いくら見ていても飽きることがありません。
 月に何回か仕入れている新商品は、ブログに写真つきで紹介しています。車で5分ほどの旭ヶ丘に建てたミニログハウスには、洋風アンティークを限定して置いています(14:00~18:00、水曜定休)。
 ネパリの商品は、本屋でカタログを見つけ、自然素材が気に入って、まずは自分用に購入。実際手に取ってみて良かったので、商品アイテムは限られるものの、スプーン、アイピロー、フェルト小物、衣類など気に入ったものを厳選して店に置いています。「親の経済状況の改善が子どもたちの教育向上につながるというネパリの考えや、紙布や柿渋、サヌ・バイさんの小物など、手作りの行程を大切にする姿勢にも共感しています」と吉﨑さん。いい出会いがきっと待っています。ぜひお気軽にのぞいてみてください。
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店主:吉﨑歌子 〒742-0021 山口県柳井市柳井3867-2
Tel:0820-23-7242 Open:11:00~19:00(10~3月は18:00まで)(定休日:水、第4火曜)
HP:http://blog57615.blog104.fc2.com/
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●岡山県
Happy Happyで世界を変えるお店
コットン古都夢

 後楽園のすぐ近く、大正時代に出石街の公会堂として建てられ、戦争でも焼けずに残った洋風の建物の1階が「コットン古都夢」です。仕事をしている人、主婦などさまざまな人が集まり、奥津幸さんを責任者として、1988年7月にオープンしました。
 始めた頃はフェアトレードという言葉もなく、環境を守る市民運動として活動していました。石鹸利用を広めるために販売するとともに、海外の支援もと考えて、国際協力団体のアジアの手工芸品やコーヒーなどの商品も置きました。近隣の女性たちの手作り品もあれば、インドネシアやタイの服もありました。
 最初の頃は、国際協力の商品は少なく、カタログもありませんでした。そのうち、フェアトレード団体ができ、ネパリ・バザーロができ、取引相手や商品が増えていきました。ゲストを呼んで交流会を開き、貸本コーナーを設け、女性の集まる場を提供してきました。国際協力の知識は来店したお客様から聞いて勉強しました。フェアトレードも同じように学びました。自分の考え方にフェアトレードがマッチし、取り組みたいと思いました。
 ネパリ・バザーロは、ナチュラルさが特長で、トンボ玉ネックレス、アイピローなどの雑貨が人気です。コーヒーや紅茶は継続的に買ってくださる方がいます。いらっしゃるお客様には、価値を理解してもらえるよう、一人ひとりに合せて商品の背景を伝えています。
 近隣でフェアトレード専門店はここ一軒なので、講演に呼ばれることも多くあります。マスコミや大学などでフェアトレードが話題に上がるようになったのはここ4、5年のこと。岡山大学は大学祭で販売してくれ、継続した交流をしています。学校関係者も授業で扱う情報を得に来店します。牛窓や岡山の店などに卸もしています。「AMDAもあって熱心な県といわれていますが、地方にまで少しでも広まっていくように地道に活動していきたい」と語る奥津さんです。
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店主:奥津幸 〒700-0812 岡山県岡山市出石町1-8-6
Tel&Fax:086-225-4663
Open:10:00~18:00(定休日:日祝(カフェは営業)) 
HP:http://www10.ocn.ne.jp/~cotom/
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●青森県
フェアトレード×地元で楽しく健康に!
風のひろば

 「風のひろば」は、十和田アーケード商店街にある、服飾、小物雑貨、天然素材のスキンケア商品、無添加の食材などを取り揃えたお店です。宮崎季子さんが2005年に始めました。
 きっかけは13歳の頃。進路に迷っていた時にアフリカの番組をテレビで見ました。飢餓に苦しむ子の瞳が画面を通して衝撃を与えました。食べられる状況を作るため現地で農業を教えたいと考えて農業高校、大学農学部に進学しました。しかし、経済システムを学ぶうち、発展途上だからとか、怠けているから彼らが貧しいのではなく、教育、経済、政治などが複雑に絡み合っていることがわかってきました。中学生の時は途上国側の問題だと思っていたことが、先進国側の利益が優先される社会構造の問題だと気づき、援助とは何かと悩みました。卒業後、身の丈で納得のいく国際協力ができるフェアトレードを知り、地元で店を始めることにしました。
 ネパリの商品は開店前にイベント販売していた頃から扱っていました。「ネパリは不器用な魅力というのか、素朴でオリジナリティがあります。私もパンツは毎日のように履いています。食品や雑貨などは感性にピタッと会う人は迷うことなく買っていかれます。同じ服をまた買いに来る人もいて、他にない存在なのだと思います。イベントでファッションショーを行い、お客様がモデルになり盛り上がりました。高校で話をするなど開発教育にも力を入れています。1対1で伝えていくことが、遠回りのようで一番の近道だと思っています。一人ひとりが考えて行動することが世界を変えていくと信じています」と宮崎さん。
 カフェスペースは、宮崎さん一人ではなかなか手が回らずにいたところ、羽沢友佐さんが客として訪れ、ぜひシェフとして自分の腕を振るいたいと申し出て、カフェを経営することになりました。北海道でシェフとして働いていた羽沢さんは、2009年からランチも始め、自家・地場の無農薬野菜、古式醸造法の調味料やオーガニックの食材を使った、おいしい雑穀キッシュやデザートなどを提供しています。雑穀豆カレーは、ネパリのスパイスを使っています。「力のあるスパイスなので少量でもしっかりと効いて、おいしい。他のものは使えない」と絶賛してくださいました。
 5年間愛されてきたお店ですが、2011年1月にこれまでの店舗は「Farm&Cafe Orta(オルタ)」と名を変えてカフェのみとなり、販売の「風のひろば」はすぐ近くの宮崎商店内に移りました。場所は変わっても想いは同じ。両店舗合せて、どうぞ訪ねてみてください。
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店主:宮崎季子
〒034-0011 青森県十和田市稲生町14-41
Tel&Fax:0176-25-1811
Open:10:00~18:00(定休日:毎月第一日曜)

旧風の広場cafeがリニューアルオープン致しました。
「Farm&Cafe Orta(オルタ)」
店主:羽沢友佐
〒034-0011 青森県十和田市稲生町15-16中央ビル1-1
Tel&Fax:0176-25-0185
Open:12:00~21:30(定休日:月曜、但し祝日の場合は翌日)
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