ネパールコーヒー産地・シリンゲ村物語~貧困と被災、時間との闘い~ (2015.5.10)

副代表からのレポートです。
—————————————–
現地で被災状況を見ていると、例外はありますが、生活の厳しい人々ほど大きな被害を受けているように感じます。シリンゲ村では、低カーストのタマン民族の方々が暮らす地域は最奥地で、ほとんどの家が全壊状態でした。

都市部より農村部、特に遠隔地の被害が大きいのは、手に入る建材に限りがあるからでしょう。遠隔地は石と土の家が多く、その次がレンガと土、都市部に近づき、または新しくなるにつれ、レンガとセメント、という順番で地震に強くなっています。

シリンゲ村326世帯の内、住める状態なのは10世帯のみです。ほとんどが半壊、もしくは全壊で、テント生活をしています。基本的には、一家族一つのテントです。大きなテントで数十人(数家族)が生活しているケースもありますが、大人数で暮らすとなると、食料や水の問題も発生して大変です。支援物資もなかなか届かず、テントはヘリコプターから落として配布されました。テントの品質はピンキリでした。

政府にもかなりの支援が入っているそうで、家の再建をするとしていますが、その基準や時期などは全く不明で、まだまだ先になりそうです。

農家は、これからスパイスや粟などを撒く農繁期に入ります。6月中旬になると雨期が始まり、10月頃まで激しい雨が降り、細い道が川のよう溢れます。

それまでに、現在のテント生活をなんとかしないと、二次災害が起きる恐れがあります。ひびが入った家に住んでいる人もいて、大変危険です。現実に、災害の大きかったヌワコットよりもさらに奥地で、今日、建物が崩れ、亡くなった方も出ています。

竹や木材の骨組みとトタン屋根の仮設住宅を早く作れば、少しは快適に、住宅再建を待つことができます。シリンゲ村の協働組合のメンバーは54世帯ですが、皆が困っているこのような状況下では、その地域に住む人々全員が良くなるようなプログラムが必要です。

雨期が迫り、時間との闘いです。
初動が早ければ早いほど有利です。
詳細、思案中です。

カテゴリー: 活動 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です