女性たちの経済的、社会的に厳しい状況を目の当たりにしたサラダ・ラジカルニカルさんが、
女性たちの就業の支援をしたいと強く思い、1993年に設立しました。たった2人で始めましたが、
高い品質レベルと真面目な仕事振りでオーダーが増えました。柿渋染めや変化織りの服など、
常に新しいことに積極的に取り組む頼もしい生産者です。
工房には、「カシャン、カシャン」という気持ちのよい音が響き渡り、全身を使って布を織っています。
同じように見えても、耳を澄ましてみると、一人ひとり微妙に音が違い、同じ人でも、その時々のち
ょっとした手加減で、織り上がった布の表情は微妙に異なります。少し織っては、糸の調子を整え
たり、機の感触を確かめながら織り進んでいます。機には、織り手の身長や体格、また織る布によ
って、使いやすいように組み替えられた跡がたくさん残っています。織りをしているのは、「マハラジ
ャン」という農耕のカーストの方々が多く、昔から生活の一部に織りがあり、機と共に成長してきた
ことを感じます。
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