次世代へ残す”宝” (東海新報2013-05-28)

東海新報20130528次世代に残す宝搾油・景観美化目的に、首都圏からツアー、ツバキ苗木植える(岩手県陸前高田市竹駒町)

 陸前高田市で椿油生産プロジェクトを展開するネパリ・バザーロ(土屋春代代表、神奈川県横浜市)主催の「ツバキ植樹会」が25、26の両日、同市竹駒町で行われた。首都圏などからの参加者を含む60人が、同市の再生や椿油によるまちの活性化に願いを込め、81本の苗木を植えた。
 フェアトレード通販誌『Verda』を発行するネパリ・バザーロは、復興支援の一環として昨年10月、同町に製油工場「椿のみち」を建設。気仙産ツバキを活用した産業振興と雇用創出、観光資源づくりに取り組んでいる。
今回陸前高田のことや椿油についてのPRしようと現地ツアーを企画。。原料確保と景観美化を目的とし、同工場そばにある500坪あまりの民有地で植樹会を行った。参加者は硬い大地に手こずりつつも懸命にスコップを動かし、順調な生育を祈りながら苗木に土をかけていった。
 植えられた苗木は、伊豆諸島にある東京都利島(としま)村の生産者らが提供。椿油の生産量日本一として知られる利島でも”門外不出”とされてきた原種のヤブツバキで、接ぎ木しながら大切に育てられているもの。実の収穫量が多く、良質な油がとれる。
 利島椿研究会の梅田富也会長(72)は、「正直なところ、島から出したくなかった」と冗談交じりに話しながら、「『椿油で陸前高田を助けたい』という土屋さんの熱意にほだされた」と語り、復興を応援する意味で苗木を提供したという。
 また「うまく根づいても、良い実をつけるかは分からない。この土地固有のツバキを自分たちで育てていく必要もあるのでは」とアドバイス。生産者の一人でもある小林春木さん(65)も、「もともと素晴らしい木がたくさんある。良いものを育ててほしいし。ツバキの交流が生まれればうれしい」と語った。
 土屋代表(61)は「地元の方はいま現在のことだけで精一杯だと思うので、私たちが遠い将来を見すえた活動をお手伝いできれば。木の成長には10~15年かかるので、次の世代のために何か残しておきたかった」と話し、参加者にも「苗木の成長を継続的に見守ってほしい」と期待した。
 同社が販売し、陸前高田産ツバキも使用されている「生しぼりの椿油」は、高田町の「いわい井」「みんなの家」で購入することができる。
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