《ネパール2日目、地震被災地ラムチェ・サッティゲルへ》

2015年4月25日、ネパールの首都近郊を震源とする大きな地震が発生。以来、緊急支援、復興支援を続けて来ました。家の復興も始まり、私たちの支援も全体から対象を絞る段階を迎え、昨今の状況を視察しました。
復興も家庭状況により様々ですので、激励の気持ちを込めて、今回はお米を支援させて頂きました。工場から直接届けた新米です。以前支援した井戸掘りと施設した水パイプのお陰で、水問題はかなり軽減していました。口唇裂の赤ちゃんも、手術を経て良くなり、大きくなっていました。お母さんも、私たちが来たことを聞きつけてお礼を言葉と共にかけつけてくれました。「3年間も継続して支援してくださり、本当にありがとうございます」と、いつもボランティアで物資の配布など手伝ってくださった方が村人と共にお礼の言葉を私たちに下さいました。
地震から3年半がたち、政府からの支援金が出て、ようやくあちこちで家が再建されています。しかし、自分の土地でなければ対象になりません。住む場所がなく、辿り着いた地で生活していた方々にはお金がでないため、壊れた家を住める範囲でトタン屋根でおおい、風雨をしのいでいます。
マドゥ・スーダンさんのケースでは、高地に自分の土地があるそうですが、飲み水にも困り、現在の道路脇の政府管理の土地に移り住みました。年頃のお嬢さんを2人抱え、水が少ない土地では耕作できるものが限られ、唯一のトウモロコシを育て、わずかな現金収入で生活を支えています。この脇にも自分の土地がありますが、支援金をもらうと、現在の土地を明け渡さないと行けなくなります。小さな土地も、政府の土地から一定の距離を空けなくてはなりません。それでは、寝る場所もなくなってしまいます。支援金をもらうより、仮設の形でも、現在のままの方がましという判断です。家再建に踏み切れないご家族には、それなりの事情を抱えています。
復興は、より弱い立場の人々に届きにくい現実が、ここにあります。

 

カテゴリー: 活動 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です