カンチさんの村、ハルチョーク村(2015.5.21)

マヌシで働くカンチさんの村、ハルチョーク村は、村中の家々がほぼ全壊で、現在は何世帯かが一緒になってテント生活を送っているそうです。雨期が始まるまでに何とかしなければ・・・気が焦ります。

そもそもハルチョーク村は、20年程前に、マヌシの代表パドマサナさんが、貧しい地域の女性たちに技術指導をして収入が得られるように支援しようと選んだ村です。

カトマンズから僅かしか離れていない郊外ですが、男性は働かず、昼間から酒を飲み、博打をしていました。女性たちは子どもを育てながら、石切場の砕石作業などで細々と収入を得て家族を養っていました。

パドマサナさんが訪問を始めた頃、男性たちは家々の窓を閉め、女性たちを隠しました。女性にいらぬ知恵を付けられて男性に逆らうようになっては困るという理由からです。

歓迎されぬ村に数ヶ月通って、ひとり、またひとりと集めて、やっと12人の女性グループを作って、縫製の指導を始めました。10歳そこそこの、針を持つのも初めての女性たちに、手縫いから教えて、ミシンを扱えるように指導しました。その中の一人が、カンチさんです。また、その時縫製指導を行ったのは、アニタさん。

カンチさんは、1時間半かけてマヌシに通い、給料を貯めて買ったミシンで、夜も持ち帰った仕事をし、甥の学費を出したり、家のリフォームをし、一家の大黒柱としてずっと頑張ってきました。

アニタさんも、カンチさんも、日本での縫製研修に招待し、一ヶ月共に過ごした仲でもあります。(写真は6年前の研修当時のものです!)カンチさんはとても明るく、鼻歌を歌いながらミシンをかけていたのが印象的でした。服を作るのが好きなんだな、とこちらも嬉しくなりました。

カンチさん、私たちもカンチさんが作った服を着て、一緒にいる気持ちで日本にいますよ!!来週には、マヌシで作った服が日本に入荷します。大地震、大変な状況にもかかわらず、皆仕事に励んでいます。受け取るのが、楽しみです。

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